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「提供」と言う言葉は

「人に何かを与える時」

に使われる言葉ですよね。

ことのは先生
ことのは先生
この反対の言葉は
「受け取るイメージ」
の言葉を思い浮かべる
と思います。

一見するとすぐに

思い浮かびそうなんですが、

実はその言葉が

「本当に対義語として適しているか」

は難しい事がよくあるんです。

 

では、今回はそんな「提供」の

意味から対義語を解説していきます。

「提供」の2つの意味とは?

読み方

「提供」は「ていきょう」と読みます。

 

この「提供」の意味は

①「人の役に立てるように

自分の持っているものを差し出す事」

②「スポンサーがCM等の広告主となり、

テレビに番組として公開する事」

の2つの意味があります。

 

まず①の意味で少し勘違いがあるのはの、

自らが相手に役立てる行為なので

「必ずしも金銭や物品とは限らない」

と言う点です。

ことのは先生
ことのは先生
例えば、献血などで
「自分の血」
も提供することが
できますよね。

例えば、

「献血で血を提供したら、貧血になった。」

「着る事がなくなった衣類を提供した。」

などと使われます。

 

このように①はよく使う言葉ですが、

「②の意味は何だ!?」

と思った方も多いかもしれません。

 

少し特定の意味になってしまいますが、

「ご覧の提供でお送りします。」

とよく聞きますよね?

 

これで意味を再確認した所で、

本題である対義語を見ていきましょう。

「提供」の対義語は?

類語

最初に言っておくと、

「提供」の対義語は

「明確に当てはまるものは無い」

と言えます。

 

対義語は「ある一つの関係を、

それぞれ逆の立場から見た言葉」

という意味を含んでいます。

 

この事から「提供」の反対、

つまり提供される側から見た言葉が

適している事になります。

ことのは先生
ことのは先生
つまり、
状況によって
選ぶ言葉が違う。
と言うことですね。

と言うことで、そんな

対義語として当てはまる言葉を

4つを紹介したいと思います。

①「受領(じゅりょう)」

「受領」の意味は、

「金銭や物品を受け取る事」

などがあります。

ことのは先生
ことのは先生
金銭のイメージが
強い言葉ですが、
現在は仕事などで
書類・資料などの
受け渡しがあった時にも
使われる言葉です。

例えば、

「お送り頂いた資料、

確かに受領致しました。」

などと使われます。

 

②「収受(しゅうじゅ)」

「収受」の意味は、

「金銭や物品を受け取っておさめる事」

「特に金品を不正に受け取る事」

などです。

ことのは先生
ことのは先生
受領と同じく、
行政や仕事上での
金品の受け渡しで
使われる事が多いです。

ただ、こちらは

「不正に受け取る」と言う意味も含むので

先程より少しネガティブな状況で使います。

 

例えば、

「不正な金銭を収受して、便宜を図る。」

などと使われます。

 

③「搾取(さくしゅ)」

「搾取」の意味は、

「階級がある社会(会社など)において

必要以上に労働させ、そこで生産された物を

対価無しに手に入れる事」

となります。

ことのは先生
ことのは先生
某有名ドラマで
無償の愛という形で、
家事をしてもらう事を
「愛情の搾取」
と表現されました。
この言葉は
多くの共感を得られ
一時期に大きな話題に
なった言葉なんです。

つまり、お金だけでなく単純に

「強者が弱者から何かを奪う時」

に使います。

 

例えば、

「愛情の搾取に断固反対します!」

などと使われます。

 

④「享受(きょうじゅ)」

「享受」の意味は、

「あるものを受けて、自分のものにする事」

「受け入れて、自分のものとして楽しむ事」

などがあります。

ことのは先生
ことのは先生
精神的な面や
物質的な面の
どちらでも、
それを受け入れる時
に使える言葉です。

例えば、

「会員限定のサービスを享受する。」

などと使われます。

 

この例文で示した通り、

「サービスを享受する」

など幅広い使い方があり、

「サービスを提供する」

という使い方もするので、

「享受は提供の対義語として最も適切」

とも言えます。

 

ただ、提供されたものが必ずしも

役に立ったり、利益となったり、

楽しめたりするとは限りません。

 

そのような点から、

完全にこれが対義語

と言うまでは至らないのです。

 

対義語の難しいところは、

反対の意味と言う点だけでは

「その状況に当てはまるとは限らない」

と言うことですね。

 

「提供」の対義語だけでなく、

「提供の類語も知りたい!」

と言う方はこちらも読んでみて下さいね。

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この記事の監修者

ことのは先生
ことのは先生公立高校国語教師・漢字検定準1級
現役の国語教師です。形式的なWeb辞書ではなく「分かりやすい!面白い!」と思ってもらえる記事を心がけています。時折頂く皆さんからのコメント、ありがとうございます。とても励みになっています。