驫䯂

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「馬」と言う漢字でも「うまへん」

なら身近な漢字も多いですよね?

ことのは先生
ことのは先生
例えば、
「駐駅騎駒験騒」
あたりは
知っている漢字
でしょうか?

「うまへん」に四で

「駟馬(しば)」(車ひく四頭の馬)

などと言いますが、

漢字自体に馬が3つある「驫、䯂」

 

これを読める人は中々居ないでしょう。

では、さっそく紹介していきたいと思います。

馬3つの漢字「驫、䯂」の読み方は?

漢字

まず、「驫」は

音読み:ヒョウ、ヒュウ、ヒュ、シュウ、ジュウ、キュウ、ク

訓読み:とどろ(く)、はし(る)

となり、「木」をつけた「䯂」は

音読み:シン

となります。

 

「䯂」は「驫」とよく似た漢字ですが、

読み方は全く違うことから

「形が似ている字の音が転入した」

のではないかという説があります

 

ちなみに、「馬」の読み方は

音読み:バ、メ、ボ、モ、マ

訓読み:うま、ま

などがあります。

馬3つの漢字「驫」の意味は?

馬3つ

まず、「驫」は漢字の見た目そのまま

・馬の群れ

・馬の群れが走っている様子

・たくさんの馬が走る時の音

となります。

 

この漢字は

「小野愚譃字尽」

(おののばかむらうそじづくし)

という本の中で使用されています。

 

初版が1806年に出た非常に古い本で、 

分類としては滑稽本とされていて、

文字遊びが多く書かれています。

 

他にも、井上円了著

「迷信解」と言う本で

「小児の頭にオデキのできたるときは、

これを医するに驫の字をその上に書く。」

といった文章があります。

 

正直よく分からない本ばかりですよね。

 

もう少し身近なところですと

青森県の駅名にも含まれており、 
 
「驫木駅(とどろきえき)」

という名称で使われています。

 

この駅の由来は

「波や瀬の音が轟き、それに馬3頭が驚いた」

ことから「驫木」と名づけられています。

 

中々個性的な理由ですよね!

 

ちなみに、この駅がある場所は

「青森県西津軽郡深浦町驫木扇田」

となっています。

馬3つの漢字「䯂」の意味、使い方は?

読み方

一方で「䯂」と言う漢字は

・たくさんいる様子

・多くの馬による大規模な隊列のこと

と、馬に限定しなくても

多いことだけで使うことが分かります。

 
  
「䯂」は後漢の時代に書かれた

「漢字の字書」に載っており、

「䯂疑、事を沮(はば)む」

という文章内でこの漢字が使用されています。

 

これは最近の書籍によっては

「䯂」が「聚」に

置き換えられている場合があります。

 

つまり、この2つの漢字の意味が

近しいものであることが考えられます。

 

「聚」と言う漢字は

音読み:シュウ、シュ、ジュ

訓読み:あつまる、あつめる

意味:一箇所にあつまること

と比較的近いですが、置き換えるほどでは

無いように思えますが真意は分かりません。

 

どうでしたか?

「驫」「䯂」は形こそ

よく似ている漢字でしたが、

色々違いの大きい漢字でしたね。

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この記事の監修者

ことのは先生
ことのは先生公立高校国語教師・漢字検定準1級
現役の国語教師です。形式的なWeb辞書ではなく「分かりやすい!面白い!」と思ってもらえる記事を心がけています。時折頂く皆さんからのコメント、ありがとうございます。とても励みになっています。