虫3つ

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「虫」と言う漢字は昆虫だけでなく、

人の特徴や性格を表す

「泣き虫」「本の虫」

などの比喩表現にも使われます。

 

私は読書が好きで、部屋に本が

たくさんあるのでまさに本の虫です。

ことのは先生
ことのは先生
この同じ漢字が
3つ重なる漢字を
品字様と言います。

では、今回はそんな

「蟲」の意味や語源などを

解説していきたいと思います。

「蟲」の読み方、意味は?

類語

まず、「蟲」の読み方は

音読み:チュウ

訓読み:むし

と読みます。

 

ここで皆さん、

「虫の漢字と全く同じじゃないの?」

と気づかれたと思います。

 

実はこれは「異字体」と言って、

「同じ意味だけど書き方が違う文字」

のことを指します。

 

例えば『栄・榮』も異字体になります。

 

この「虫」と言う漢字は、

・クサリヘビ科の爬虫類(毒蛇やマムシ)

・人の体内に住む「病気・感情」のもと

として使われていました。

 

例えば、

「虫の知らせ」「虫唾が走る」は

今でもよく使われていますが、

この考えが由来となっているんです。

「蟲」の由来は?

蟲

かつて、中国では

足があるものを「蟲」

足がないものを「豸(ち)」

と呼んでいました。

 

万物のうちで、とてもちっぽけなものは

全て「蟲」「豸」と呼ばれていたのです。

 

そこから、

「蟲」は「䖝、虫(キ)」

「䖝」は「鳥、獣、亀、魚、人」

を表すようになります。

 

つまり当時、人以外の生物学では、

鳥:羽を持つから「羽虫」

獣:毛があるから「毛虫」

亀:甲羅を持つから「甲虫」

魚:鱗を持つから「鱗虫(りんちゅう)」

と、このような四種類の分類で

分けられていたんです。

 

今では、虫と言う漢字は基本的に

「その昆虫の特徴を表す漢字+虫」

で表されることが多いです。

 

例えば、

「黄金虫(コガネムシ)」

体が黄金のように光沢があるのが特徴

「蓑虫(ミノムシ)」

体に色んな葉っぱなどをまとっており、

蓑を着ている人のような特徴

などで表現されます。

 

どうでしたか?

少し脱線してしまいましたが、

同じ漢字が3つある漢字は全く違う

読み方、意味になるものもあれば、

今回のように同じ漢字として

扱う場合もあります。

 

ちょっとした雑学も加えながら、

こういった特殊な漢字にも

興味を持っていってもらえれば嬉しいです。

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この記事の監修者

ことのは先生
ことのは先生公立高校国語教師・漢字検定準1級
現役の国語教師です。形式的なWeb辞書ではなく「分かりやすい!面白い!」と思ってもらえる記事を心がけています。時折頂く皆さんからのコメント、ありがとうございます。とても励みになっています。