已己巳己

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今回の四字熟語は「已己巳己」

ことのは先生
ことのは先生
この熟語は
「己・已・巳」
の3つの漢字で
構成されています。

この何とも紛らわしい四字熟語、

まずはこの並び通り「已→己→巳」

の漢字を簡単に見てみましょう。

「已」の読み方、意味、語源は?

「已」の読み方は下記になります。

音読み:イ
訓読み:や(む)、すで(に)、のみ
漢字検定:1級

 
「已」は「已然形」に使われる通り、

「すでにそうしている」

「止まる」

と、終わっている状態を意味します。

 

「已」の語源は、

「農工具である鋤(すき)」

を見立てて作られた象形文字になります。

已

(鋤は現代の鍬(くわ)のようなもの)

「己」の読み方、意味、語源は?

「己」の読み方は下記になります。

音読み:コ、イ
訓読み:おのれ
漢字検定:5級

 
この漢字の意味は訓読みのまま

「自分自身」となります。

 

「己」の語源は、

「漢字の形が糸を巻く道具」

をイメージしてできた文字です。

己

このことから、「より分ける」と言う

意味が昔はありました。

「巳」の読み方、意味、語源は?

「巳」の読み方は下記になります。

音読み:シ
訓読み:み
漢字検定:準1級

 
「巳」は

「動物、方位、時刻」

を表す単語で、聞きなれたところでは、

十二支の「巳」ではないでしょうか?

 

つまり、

十二支「ヘビ」

方位「南南東」

時刻「午前10時の前後2時間の範囲」

を指します。

巳
 
また「巳」の語源は、

「胎児の様子」から生み出されました。

 

胎児の頭と体が少しずつ完成に

近づいているさまを表しています。

「已己巳己」の読み方、意味、語源は?

已己巳

何だか「已→己→巳」と言う

バラバラの意味でしたが、

この四字熟語も解説していきます。

 

「已己巳己」の読み方は

「いこみき」と読みます。

 

「已己巳己」に用いられている漢字は

似ているようで少しずつ違い、

これらの形が似通っていることから
 
「それぞれが酷似している状態」

を意味するようになりました。

 

これを聞くと、

「1つ1つの漢字、関係ないじゃん!」

と言う声も聞こえてきそうですが汗。

 

では、最後にこの言葉の

類語や対義語も見ておきましょう。

「已己巳己」の類語、対義語まとめ!

「已己巳己」の類語は3つ紹介します。

類語
 
①「瓜二つ」

瓜のように見た目が全く同じ様

を意味します。

 

「あなたたち兄弟は本当に瓜二つね」

のように使われます。

 
 
②「一丘之貉(いっきゅうのかく)」

同じ場所に住んでいる例えで、

似た者同士の意味があります。

 
  
「あいつらは一丘之貉だから、

これからも悪さをするぞ」のように
  
悪人に対して使われることが多いです。

 

③「大同小異(だいどうしょうい)」

おおまかな部分は同じであるが、

細かな部分で相違があることを

意味します。

 
  
「毎日出社して帰宅の繰り返しで、

まったく大同小異だ」と使われます。

 
 
次に「已己巳己」の対義語を2つ紹介します。

対義語
 
①「異種」

全く違う種類を指します。

 

基本的に生物に

用いられることが多いのですが、
  
「異種格闘技」のように

使われることもあります。

 

②「別人」

想定していた人とは異なる人、

その人ではない、

という意味があります。

 

どうでしたか?

何とも不思議な四字熟語でしたが

「いこみきだねー」

と言っても通じないですし、

「已己巳己」

と書いて通じない、

もはやネタのような四字熟語ですね。

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この記事の監修者

ことのは先生
ことのは先生公立高校国語教師・漢字検定準1級
現役の国語教師です。形式的なWeb辞書ではなく「分かりやすい!面白い!」と思ってもらえる記事を心がけています。時折頂く皆さんからのコメント、ありがとうございます。とても励みになっています。