火2つ

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火が2つと言うと「炎」という漢字が

真っ先に思い浮かびますよね?

ことのは先生
ことのは先生
火が2つある
漢字は
「榮」「螢」
「營」「鶯」
「瑩」などが
あります。

これら全てを紹介するのは

長くなりますので、

今回はこの中でもよく使われる

「榮」「螢」の読み方や意味などを

解説していきたいと思います。

「榮」の読み方、意味は?

榮

まず、「榮」の読み方は

音読み:エイ

訓読み:さか(える)

訓読み:は(え)、は(える)、は(やす)

と読みます。

 

「榮」は基本的に、

「誰かから認められたり憧れられる」

ようなことを表すことが多いです。

 

現在は主に

1:美しい花のように華やかである

2:ほまれ、名誉

3:かがやかしい

という意味で使われています。

「螢」の読み方、意味は?

螢

一方、「螢」は、

音読み:ケイ

訓読み:ほたる

と読みます。

 

皆さんご存知の読み方通り、

夜中に光ることで有名な

「ホタル科の昆虫」

を表す漢字として使われています。

「火が上に2つ」ある意味、部首は?

類語

漢字の上に「火」が二つ付いているのは、

「二つの燃える火(松明)」

を組み合わせて生まれたものです。

 

しかし、これらの漢字「榮」「螢」

「栄」「蛍」と書き換えることが

できる気がしませんか?

 

実はこのふたつは「新字体」と言って、

火が二つ付いている方は

「旧字体」と言うんです。

 

さらに面白いのが、この二つの冠は

いわゆる「冠もどき」であることです。

 

つまり、この火は部首ではなく、

「栄(榮)」の部首は「木」

「蛍(螢)」の部首は「虫」

なんですよね。

 

そもそも、部首というのは、

「榮」は「木」に関係する漢字

「螢」は「虫」の一種

というように、意味と字形を

分類する方法に使われるものです。

 

なので、この頭についている冠は

部首に見せかけて部首ではないのです。

「栄(榮)」「蛍(螢)」の熟語は?

類語

最後に、このよく使われる状況に

焦点を当てて見ていきましょう。

 

◇「栄(榮)」

たとえば、「栄位(えいい)」です。

 

地位が輝かしく、誉あるものである

ということを指します。

 

単に「位が高いこと」を指すこともあります。

 

次に「栄古(えいこ)」は有名です。

 

「栄」が繫栄することを表している一方で、

「枯」は衰退することを表しています。

 

この熟語に「盛衰」がついて、

「栄枯盛衰」(えいこせいすい)

はご存知の四字熟語ではないでしょうか?

 

◇「蛍(螢)」

基本的には「蛍のように明るいもの」

を表すことが多いです。

 

例えば、「蛍光灯(けいこうとう)」です。

 

そのまま、

蛍の光のような灯のことですね。

 

最近ではLEDが主流になっているので、

あまり見かけなくなった気がしますが。

 

次に、「蛍雪の功(けいせつのこう)」です。

 

「蛍雪」とは、蛍の光と雪明りのこと。

 

かつて、貧しかった二人の人物がおり、

「一人は蛍を集めて光を得て勉学に励み

もう一人は雪明りを照明代わりに勉強した」

という二つの故事成語から来ています。

 

どうでしたか?

最後の四字熟語は

苦しい環境の中で勉学に励むこと

という意味でしたね。

 

こういった漢字に興味がある方は

勤勉、好奇心の強い方が多いと思いますが、

今一度どれくらい勉強に向き合っているか

考えてみてはどうでしょうか?

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この記事の監修者

ことのは先生
ことのは先生公立高校国語教師・漢字検定準1級
現役の国語教師です。形式的なWeb辞書ではなく「分かりやすい!面白い!」と思ってもらえる記事を心がけています。時折頂く皆さんからのコメント、ありがとうございます。とても励みになっています。