皮革

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簡単な漢字の並びで

「皮(かわ)」と「革(かわ)」

の並んだ「皮革」と言う言葉があります。

ことのは先生
ことのは先生
「皮革」は
似た意味の漢字が
並んでいる
珍しい熟語ですね。

そもそも「皮」「革」の違いも

少し難しいくらいですし、

突然この漢字を見て

すぐに読める方はいないでしょう。

 

では、まずはそれぞれの漢字の意味から

読み方まで解説していきたいと思います。

「皮」「革」の意味の違いは?

読み方

まずは「皮革」それぞれの

漢字の意味を知っておきましょう。

 

「皮」は

「動物の皮(乾いていない皮)」

のことを指しています。

 

「生皮」と言ったイメージです。

 

一方、「革」は「なめしがわ」と言われ、

「特別な加工(なめし)を施した革」

のことを指します。

 

では、

「皮革」は何と読むのか見てみましょう。

「皮革」の読み方、意味は?

意味

この漢字はズバリ

「ひかく」

と読みます。

 

では、なぜ「皮」「革」と同じ意味の

漢字を二つ並べているのでしょうか?

 

この皮革(ひかく)は、

「動物の生皮を、なめしによって

安定した状態にしたもの」

という定義で出来た言葉なんです。

ことのは先生
ことのは先生
生皮は
そのままにすると、
腐ったりカビが生えて
使い物になりません。
そこで、
「なめし」という
加工を加えるんです。

この技術は太古の

狩猟時代まで遡れるという話ですが、

なめすことで

皮に柔軟性、弾性に富むようになり、

耐熱・耐水性が高くなる

という利点まであります。

 

そもそも「革」自体の語源は、

「動物の皮を剥がして、皮だけを

ピンと張った状態の象形文字」

が由来しています。

 

上部が頭の部分で下の部分が尻尾

と言ったイメージですね。

「皮革」って結局どういう物のこと?

革

「皮革」が何を指すかと言うと、

「人工皮革、構造皮革などの動物皮」

を指す場合が多いです。

「人工皮革」
化学合成された材料で
動物の生皮と
同じような触感を有する生地
「構造皮革」
3次元的に合成された皮革

 
このように人工物まで含みますが、

それらが発明されるまでは

あくまで動物の皮のことを皮革

と言っていました。

 

動物種としては、

子牛、山羊、羊、馬、鹿
蛇、鮫(エイ)
ワニ、ダチョウ、カンガルー

 
などがあります。

 

つまり、皮革と単純に言ってしまえば

毛皮も入ってしまいます。

ことのは先生
ことのは先生
しかし、
現在の一般的な
感覚としては
「毛皮は入らず、
毛のない薄皮の獣皮」
が皮革のイメージです。

どうでしたか?

「皮革」について、その読み方から

内容に至るまでを解説してきました。

 

ピンポイントな言葉ですが、

アパレル業界の方などは

知っておくべき言葉かもしれませんね。

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この記事の監修者

ことのは先生
ことのは先生公立高校国語教師・漢字検定準1級
現役の国語教師です。形式的なWeb辞書ではなく「分かりやすい!面白い!」と思ってもらえる記事を心がけています。時折頂く皆さんからのコメント、ありがとうございます。とても励みになっています。