犬3つ

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「猋」を見ると、犬が3つあるので

「3つの頭を持つケルベロスかな?」

などと思う方も

いらっしゃるかもしれませんね。

ことのは先生
ことのは先生
同じ漢字を
3つある漢字を
・品字様
(ひんじよう)
と言います。

では、この漢字がどういった

意味を持った漢字なのか?など

今回は読み方や意味、使い方の面から

解説していきたいと思います。

「猋」の読み方は?

読み方

まずこの漢字の読み方は

音読み:ヒョウ

訓読み:つむじかぜ、はし(る)

となっています。

 

音読みでは「贆」「䔸」も同じ「ヒョウ」と読みます。
 

訓読みの1文字で「つむじかぜ」と

読める漢字はなかなか特殊ですが、

「犬が群れをなして素早く走る様子が

渦を巻きながら吹き上げる風を

思い起こさせること」

この読み方が生まれたと言われています。

 

「猋」の右に風を付けた

「飆」も同じように

「つむじかぜ」の漢字となります。

 

さらに、他に「つむじかぜ」と読む漢字は

「旋風」「飄」「颶」「䁭」

と4種類もあるんです。

 

「旋風」は「せんぷう」と読む漢字ですが、

「つむじかぜ」とも読むことが出来ます。

 

「飄」は「飄々(ひょうひょう)としている」

といった言葉で使われている漢字です。

 

「颶」は「ぐ」とも読む漢字で、

暴風などの大きな風の意味がありますが

難しい漢字なのでほとんど

使用されていません。

「猋」の意味、使い方は?

猋

部首の「犬」は、耳を立てた犬の形の

象形文字が由来になっています。

 

この漢字の意味は

・つむじかぜ

・はやて

・犬が群がって走っている様子

となっています。

 

漢字自体も犬が3つ連なったものとなので、

見た目そのままの意味となっていますね。

 

使い方としては

「5月に今年初の猋(つむじかぜ)が観測された」

「私は草原で猋(はし)っているのを見た」

といった文章になります。

「飆」の意味は?

猋
また、少し触れた「飆」という漢字ですが

こちらも意味は「猋」とほぼ同じく

・犬が群れて走っている様子

・つむじかぜ

・吹きあがる風

・乱れる

といった意味があります。

 

どちらかと言うと、

「飆」の方が強い風を表します。

 

ただし、風が巻き起こっている現象と

取り上げるにあたって

「竜巻」と混同されやすいです。

 

どういった違いがあるかと言うと

竜巻「必ず雲を伴った状態で発生する」

つむじかぜ「雲が無い場所でも発生する」

といったものとなっています。

 

どうでしたか?

この記事をキッカケに「猋」などの

品字様の面白さに興味を

持って頂けたら幸いです。

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この記事の監修者

ことのは先生
ことのは先生公立高校国語教師・漢字検定準1級
現役の国語教師です。形式的なWeb辞書ではなく「分かりやすい!面白い!」と思ってもらえる記事を心がけています。時折頂く皆さんからのコメント、ありがとうございます。とても励みになっています。