二字熟語

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今回のテーマは「怖い」です。

 

今回は単純な怖い「幽霊!暴力!」のような

言葉ではなく、様々な角度からの目線で

怖い二字熟語を選んでみました。

ことのは先生
ことのは先生
さらに今回は
ただの一覧でなく、
漢字の意味などの
解説もしっかり
していきます。

では、さっそく見ていきましょう!

「怖い」二字熟語7選!

①「差別」

差別

◇読み方
「さべつ」
◇差の意味・学習時期
「状態または程度の違い」
「小学4年生で習う」
◇別の意味・学習時期
「違い、他と異なる」
「小学4年生で習う」
ことのは先生
ことのは先生
「差別」の意味は
・2つのものを
比較して区別する
・他人より低く
差をつけること
を表す二字熟語です。

<怖いと感じる理由>

「差別」は現代社会での

イジメ、パワハラ、セクハラ

などに通じる怖いことですが、

実は由来は非常に深く、古代の言葉です。

 

その昔、均等でない状態である

人または特定の動物が亡くなった時に

「ケガレ」と呼んでいたのです。

 

中世になると「ケガレ」を

清める人(キヨメ)が現れます。

 

「キヨメ」は寺社にて

埋葬等の役目を担っていましたが、

他の人々はこの「キヨメ」を

特別視するようになりました。

 

そこから人同士の差別が

行われるようになったと言われてます。

 

差別は死者を埋葬する人からきた言葉、

差別される人間は

死と隣り合わせなのでしょうか?

 

差別は人を苦しめてしまいます、

皆さんも知らず知らずの内に

嫌いな相手に嫌な事をしていませんか?

 

②「羨望」

羨望

◇読み方
「せんぼう」
◇羨の意味・学習時期
「うらやむ思い」
「中学生で習う」
◇望の意味・学習時期
「遠くの眺め、今後良くなる期待」
「小学4年生で習う」
ことのは先生
ことのは先生
「羨望」の意味は
「うらやむこと」
を表す二字熟語です。

<怖いと感じる理由>

「うらやむ」とは簡単に言うと

相手に憧れる気持ちですが、

その本質は「妬む、ネガティブ」な

部分が大きい言葉です。

 

実際に

「心(うら)病(や)む」

の意と書かれる言葉でもあります。

 

そんな「うらやむ」に「望」が加わり、

「うらやむ思いを望む」

と言う何だか怖い感じが

してしまう二字熟語ですね。

 

③「惨憺」

惨憺

◇読み方
「さんたん」
◇惨の意味・学習時期
「いたましい、みじめ」
「中学生で習う」
◇憺の意味・学習時期
「おそれる、やすらか」
「高校生で習う」
ことのは先生
ことのは先生
「惨憺」の意味は
「いたましくて、
おそれる」
を表す二字熟語です。

<怖いと感じる理由>

「惨」の「参(さん)」には

関わる

「憺」の「詹(せん)」

見る、しつこく言う

といった意味があります。

 

部首「りっしんべん」は、

「心」の字が変わってできた部首です。

 

こうやって考えると

「徹底して心を攻撃されている」

ような文字でできている、

意味だけなくその由来も怖い二文字ですね。

 

ちなみに「惨憺」をもう少し簡単な

二字熟語に言い換えると、

「悲惨」厳しくてつらい

「陰惨」耐えられないくらいひどい

といった言葉もあります。

 

④「震撼」

震撼

◇読み方
「しんかん」
◇震の意味・学習時期
「地震等の災害、揺れ動く」
「中学生で習う」
◇撼の意味・学習時期
「ゆるがす、ゆり動かす事」
「高校生で習う」
ことのは先生
ことのは先生
「震撼」の意味は
「震えあがること」
を表す二字熟語です。

<怖いと感じる理由>

「撼」と言う文字は

「てへん」動かすこと

「感」心の動き

を意味しており、事件や災害等で

使われる場合が多い文字です。

 

日本語として間違いではないのですが、

楽しい映画を見て「震撼した」

と言うのは、あくまで個人的に、

適切で無いのかなと思っています。

 

震災大国である日本は、

こういった漢字を見る度に

「地震は忘れた頃にやってくる」

と言うことを今一度自覚し、

自分や家族の命を守る為にも

災害対策の準備はしておきましょう。

 

⑤「隠密」

隠密

◇読み方
「おんみつ」
◇隠の意味・学習時期
「人目につかないようにする。
また、覆いかくす。」
「中学生で習う」
◇密の意味・学習時期
「ひそかにする」
「小学6年生で習う」
ことのは先生
ことのは先生
「隠密」の意味は
「人に知られないよう
隠れて行うこと」
を表す二字熟語です。

<怖いと感じる理由>

今の時代はあまり使われない言葉ですが、

「実際には色々な所で

行われている行動」です。

 

よくよく考えるとそういう社会は、

怖いことなのかもしれません。

 

「密」の上部分は部首の

「うかんむり」と「心、山」

という文字が合わさってます。

 

「うかんむり」は、建物内の室内

「心、山」は、心が動かない

から、密かにしているイメージですね。

 

「隠密」の類語に「諜者」があります。

 

少し専門的な意味になりますが、

「諜者」も「ひそかに探ること」です。

 

実際、世界での政治や軍事関係の

スパイがこれに値しますが、

私達からは縁遠い怖い世界ですね。

 

⑥「過度」

過度

◇読み方
「かど」
◇過の意味・学習時期
「過ぎ去る、過ち」
「小学3年生で習う」
◇度の意味・学習時期
「限界、程度」
「小学5年生で習う」
ことのは先生
ことのは先生
「過度」の意味は
・度が過ぎる事
・生死の海を渡り、
悟りの彼岸に到着する
等を表す二字熟語です。

<怖いと感じる理由>

「過度」の分かりやすい類義語に

「極端」と言う二字熟語もあります。

 

とは言え、「過度」の方が

過ちを犯すのも程度がある。

と言った怖いニュアンスも含みます。

 

よく考えると悪いニュースに

頻出していると思いませんか?

過度のアルコール摂取、

過度の教育、過度の疲労、

何事もほどほどにしましょうね。

 

⑦「非礼」

非礼

◇読み方
「ひれい」
◇非の意味・学習時期
「正しくない、または
上手く物事が進まない」
「小学5年生で習う」
◇礼の意味・学習時期
「敬う、礼儀」
「小学5年生で習う」
ことのは先生
ことのは先生
「非礼」の意味は
「行儀が悪く
礼儀が良くない事」
を表す二字熟語です。

<怖いと感じる理由>

「非礼」の「非」の語源は

「羽根が左右に背いている形」

から、「背く、認めない」

という意味として使われてます。

 

「礼」は元々「禮」という文字で

「示」は、

「神様にお祈りをするときに使う台」

「豊」は、

「神様へのお供えをするときの器」

の2つが組み合わさり、

「神聖な儀礼」を意味します。

 

まるで神様への羽を剥ぐような、

そんなイメージの言葉。

 

ここまで誇張してもおかしくない程、

自覚が無いとしても礼をわきまえずに

行動してしまうことは怖いことです。

 

今一度、自分の為にも

普段の行動を見つめ直し、

改めてみてはどうでしょうか?

まとめ
まとめ
今回紹介した漢字
「差別」「羨望」
「惨憺」「震撼」
「過度」「隠密」
「非礼」

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社会的な目線での怖い二字熟語が

多かったかもしれませんので、

思ってたのと違った方はすいませんでした。

 

こっちは本当に怖い

「怖い漢字一文字、四字熟語」

なども書いているので、興味のある方は

こちらも読んでみて下さいね。

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この記事の監修者

ことのは先生
ことのは先生公立高校国語教師・漢字検定準1級
現役の国語教師です。形式的なWeb辞書ではなく「分かりやすい!面白い!」と思ってもらえる記事を心がけています。時折頂く皆さんからのコメント、ありがとうございます。とても励みになっています。