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「宿業」という言葉をご存知でしょうか。
 

民泊のように人を宿泊させるのを

業として行うこと

ではありません。
 

「宿業」は仏教の言葉なので、

知っている人は中々いないと思います。
 

この記事では、そんな

「宿業」の読み方、意味に合わせて、

他の基本的な仏教用語

についてまとめました。

「仏教用語」の主な言葉は?


 
仏教用語は専門用語が

200語以上多く存在します。
 

どれも読み方から難しいものばかりです。
 

今回はその中でも下記の代表的な単語

  1. 輪廻転生
  2. 宿業
  3. 縁起
  4. 六道
  5. 涅槃

に関して説明していきます。
 

「輪廻転生」の意味、読み方は?


 
「輪廻転生」は

「りんねてんせい」

と読みます。
 

仏教の死生観は古代インドの

バラモン教の影響を強く受け、

「輪廻転生」という考え方が

基本になっています。
 

輪廻転生の意味は、

「人間の本質は霊魂であり、

死んでも何度も生まれ変わる」

というものです。
 

ただ生まれ変わるのではなく、

生きているときの行為(カルマ)によっては

動物や植物に生まれ変わることもあります。
 

「宿業」の意味、読み方は?


 
宿業は

「しゅくごう」

と読みます。
 

簡単に言うと

「過去に行った行為」

のことです。
 

ただ過去の行いということではなく、

悪い結果をもたらす原因となるような行い

のことです。
 

業が深いという言葉があるように、

悪行のことを業ということがあります。
 
 
宿業の意味は

①「現世でその報いを受ける

原因となった前世での行為」
 

②「前世での行いによって

現世で受ける報い」

です。
 

過去の行いが原因で不利益を被ること

を言うことが多いです。
 

その行いは現世のものかもしれませんし、

前世のものかもしれません。
 

「六道」の意味、読み方は?


 
六道は

「りくどう」

と言い、その詳細は

  • 天道
  • 人間道
  • 修羅道
  • 畜生道
  • 餓鬼道
  • 地獄道

に別れます。
 

生きているものすべて(一切衆生)は

死ぬとどこかの世界に

生まれることになります。
 

現世で死んで来世に生まれ変わるまでは

冥土を49日間旅します。
 

仏教では悟りを開いて仏になること、

厳密に言えば

「生きているうちに自身が

仏であることに気づくことができる」

ように修行をするとされ

人間は仏になることで、

輪廻から解放されます。
 

輪廻しない世界を「極楽浄土」と言い、

悟りを経て極楽浄土にいくことを

「解脱する」と言います。
 

ちなみに、仏陀は

死後の世界について

なにも語っていません。
 

仏陀のスタンスは死後のことは

確かめようがないので考えても仕方がない

死後のことにこだわるな、

というもので輪廻転生については

なにも言っていないとされています。
 

死後のことよりも、

今の生の中で悟りを開くことの方が

重要だからです。
 

輪廻転生思想が生まれたのは

仏陀の入滅後のこととされています。
 

「縁起」の意味、読み方は?


 
「縁起」は

「えんぎ」

と読み、すべてのものには原因がある

ことを言います。
 

物事には必ず原因と結果がある

というのが仏陀の教えです。
 

「因」「縁」「果」という言葉があり、

「因」と「縁」があって初めて

「果」が生まれます。
 

すべてのものは独立では存在せず、

関係しあいながら成り立っている

という考え方です。
 

この現世での苦しみという

「果」の「縁」「因」となるものが

先で説明した「宿業」です。
 

「涅槃」の意味、読み方は?


 
涅槃は

「ねはん」

と読みます。
 

涅槃の意味は

①身の回りに多くある煩悩を無くして

精神的な悟りを完成させた境地

②現世に人の身を宿して

誕生した仏様の死

の事を言います。

  • 般涅槃(はつねはん)
  • 大般涅槃(だいはつねはん)

とも言います。
 

仏教以外の意味で涅槃を

説明するものもありますが、

それと意味は別のものです。

 
いかがでしたか?

仏教用語は普段身近なものに

なった単語もありますが、

見たことも無い単語も数多くあります。
 

この記事を機に、

さらに興味をもたれたら

一度調べてみて下さい。
 

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この記事の監修者

ことのは先生
ことのは先生公立高校国語教師・漢字検定準1級
現役の国語教師です。形式的なWeb辞書ではなく「分かりやすい!面白い!」と思ってもらえる記事を心がけています。時折頂く皆さんからのコメント、ありがとうございます。とても励みになっています。