心3つ

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今回は心を3つ重ねた漢字「惢」は

見る機会が中々無いかもしれません。

ことのは先生
ことのは先生
元の「心」は
漢字検定9級
小学校2年生で習う
誰もが知っている
漢字ですよね。

では、この「心」と

読み方や意味も似ているのかなど、

「惢」を解説していきます。

「惢」の読み方は?

惢

心を3つ重ねた漢字「惢」は

訓読み:うたがう

音読み:サ、ニ、スイ、ズイ

と、元と全く違う読み方となります。

 

元の漢字「心」は、

訓読み:こころ

音読み:シン

ですよね。

 

では、この漢字の意味はどうでしょうか?

「惢」の意味は?

類語

「心」はご存知の通り、主な意味は

「気持ち、精神、心臓、真ん中、中心」

などとなります。

 

一方、「惢」の意味は

・人を疑うこと

・植物の雌しべと雄しべが重なる様子

・古くに行われていたお祭りの名前

とされています。

 

心は3つで

「疑う?植物の様子?お祭り?」

と何だか想定より違う意味ですよね。

 

中でもお祭りの意味だけ固有名詞として

存在しているので気になりますよね?

 

中国の「管子」という書物に

下記の記述があります。

「秋至而禾熟天子祀於太惢」

 

漢文なのでパッと見では

意味が分からないと思いますが、

簡潔に申し上げますと

「夏~秋にかけて行われる儀式」

日本で例えると、

「五穀豊穣を祈願するための行事」

のようなものです。

「惢」の使い方は?名前には使われているの?

漢字

実際に、日本国内の人名で

ごく少数が使用されていますが、

この他の用途でこの漢字が使用される

ケースはほとんどありません。

 

中国では意味で取り上げた「管子」の他に

「三都賦(さんとのふ)」

という書籍でも使われています。

 

しかし、中国語で使用されている

事例も稀であるようで、

「文字化けした際にたまに見た事がある」

という意見もあるほどです。

「蕊」の読み方、意味は?

蕊

このように「惢」という漢字が

使われることは少ないですが、

くさかんむりを加えた「蕊」は

使用される場所はある程度あります。

 

「蕊」の読み方は、

訓読み:しべ

音読み:ズイ

となります。

 

特に「しべ」の読み方はよく使われていて

「雌蕊(めしべ)」「雄蕊(おしべ)」

と、皆さんも小中学生の頃に

理科や生物の授業で

聞いたことがありませんか?

 

植物の花弁(はなびら)の部位の一部で、

オスメスで違った形態、役割を持っていて

主に受粉の際に使われる部分とされています。

 

ただ、漢字が複雑だということもあり、

学校内で学んだ際はほとんどが

「ひらがなで書かれていた」

と言うことだったんですね。

 

ここまで読んで頂き

ありがとうございました。

途中漢文が出てきたりと、

堅苦しく感じることも取り上げましたが、

「この漢字は中国でよく使わるんだな~」

くらいで覚えて下さいね!

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この記事の監修者

ことのは先生
ことのは先生公立高校国語教師・漢字検定準1級
現役の国語教師です。形式的なWeb辞書ではなく「分かりやすい!面白い!」と思ってもらえる記事を心がけています。時折頂く皆さんからのコメント、ありがとうございます。とても励みになっています。