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私達は「人間味(にんげんみ)」

という言葉を使う場合、

「あの人はとても人間味のある人だ。」

という使い方をしますよね?

 

しかし、よく考えてみると、

そもそも「人間」に対して

「人間味がある」

もどこかおかしな感じがします。

 

「人間」でないもの、

例えば「犬」に対して

「あの犬は人間味がある犬だ」

と使った方が正しいような

気もしてきます。

 

それでは一体「人間味」とは

どのような意味で使われるのでしょうか?

さらに、その類語などが

あるのか見ていきましょう。

「人間味」の意味は?

「人間味」の言葉の意味は、

「人間らしいあじわい。」

「人間としての情味。」

とあります。

 

つまり、「人間味」の「味」とは、

「あじわい」「情味」

ということになります。

 

これでは少し分かりにくいですね。

 

さらに、

「あじわい」「情味」の意味を

それぞれ見てみましょう。

 

「あじわい」

「物事のおもむき。おもしろみ。」

「情味」は

「おもむき。人間らしい思いやりやあたたかみ。」

とあります。

 

つまり、「人間味」の意味は、

「人間らしいおもむき。

人間らしいおもしろみ。

人間としての人情味。

人間としての人間らしい

思いやりやあたたかみ。」

ということになります。

 

このように考えると、

「人間味」という言葉を使う対象は

「人間」であることが

前提となっていることが明確になりますね。

「人間味」の類語は?

さらに、「人間味」を

別の言葉で言い換えたい場合、

つまり類語を見てみましょう。

 

「人情」

人間の愛情。いつくしみ。なさけ。

「温かみ」

文字どおり。

「温もり」

あたたかみ。ぬくみ。

「情け」

人間としての心。人情。

思いやり。みやびごころ。

「仁愛」

めぐみいつくしむこと。

いつくしみ。思いやり。なさけ。

「ヒューマニティー」

人道。人間愛。人間性。

 

どうでしたか?

「人間味」の意味を考える場合に、

単純に「人間」としての

「味」と考えても、

それが正解であったということに

少し気が抜けたような

気がするのではないでしょうか。

 

そして、

「人間味」の対象はあくまで

「人間」であることも驚きでしたね。

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この記事の監修者

ことのは先生
ことのは先生公立高校国語教師・漢字検定準1級
現役の国語教師です。形式的なWeb辞書ではなく「分かりやすい!面白い!」と思ってもらえる記事を心がけています。時折頂く皆さんからのコメント、ありがとうございます。とても励みになっています。