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「麒麟児」という言葉を初めて聞いた

という人も多いと思います。

 

「麒麟の子供」「麒麟のような子供」

と想像しても、意味まではわかりませんね。

 

あまり馴染みのない言葉なので、

ここで知っておくのも良いと思います。

 

今回は「麒麟児」の意味についてまとめました。

そもそも「麒麟」って何?

「麒麟児」は「麒麟の子供」を指した言葉です。

 

「麒麟」とは

中国の神話に登場する想像上の生き物

で、鳳凰・龍・霊亀と並び、

四霊と呼ばれ神聖なものとして扱われています。

この生き物は毛皮を持つ獣類の長

とされています。

 

その姿は

獅子の頭を持ち、虎の目をして、

鹿の角と体を持ち、牛の尾と馬の蹄を持って、

龍の鱗(うろこ)と黄色い毛に覆われています。

 

しかし、

姿については時代ごとに様々に描かれ、

多くが共通しているものの、

細かい違いがあるものが多く存在しています。

「麒麟児」の意味は?

「麒麟児」は「きりんじ」と読みます。

 

その意味は

「優れた才能を持ち将来が期待される若者」

です。

同じく、非常に優れた才知を持つ

子供の事を指す言葉として

「神童」という言葉があり、

そちらを使われる事が多いので、

あまり耳慣れない言葉かもしれません。

 

例えば

「彼は、将棋界の麒麟児と囁かれています。」

などと使います。

「麒麟児」の由来は?

麒麟は頭脳に優れ、性格は温厚で、

 

動物はもちろん

植物も含めて一切の殺生をせず、

平和な時代にしか現れない事から、

「聖人が現れ世の中を治める前兆」

とされています。

この事から、

非常に優れた才能を発揮して、

将来は大きな発展の力になってくれる

と期待できる子供の事を

麒麟が現れた後に出現した聖人に当てはめ、

「麒麟児」と呼ぶようになりました。

 

ちなみに、

動物園にいる「キリン」

もこの言葉に由来があります。

 

中国の明の時代、

永楽帝が「キリン」を献上された際に、

「キリン」の色や姿が

伝説上の「麒麟」とよく似ていた事、

現地での「キリン」の呼び方が

「麒麟」と発音が似ていた事から、

「キリン」と名付けたという説があります。

 

「麒麟児」の意味についてまとめましたが、

語源となっている

「麒麟」について知ってしまうと、

ずば抜けた才能がなければ「麒麟児」

と呼んではいけないような気がしてきますね。

 

現在、

「麒麟児」や「神童」といった言葉は

古いや硬いというイメージがある為、

「逸材」やただ単に「優秀」

といった言葉が多く使われています。

 

時には、

古く感じられても重みがある言葉を

使ってみるのも良いかもしれませんね。
 

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この記事の監修者

ことのは先生
ことのは先生公立高校国語教師・漢字検定準1級
現役の国語教師です。形式的なWeb辞書ではなく「分かりやすい!面白い!」と思ってもらえる記事を心がけています。時折頂く皆さんからのコメント、ありがとうございます。とても励みになっています。