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「脈々」という言葉は

日常会話ではあまり使いません。

 

これを見ている方は

少し難しい本などを読む

比較的知識が豊富な方かもしれませんね。

 

実際にこういった日本人でも

難しい言葉はたくさんありますが、

一つ一つ覚えていくしかありません。

 

今回はこの

「脈々」の意味、類語、英語から

「々」という言葉まで、

徹底的に解説していきたいと思います。

「々」ってそもそも何?

まず、

「々」という言葉を見てみましょう。

 

同じ漢字を続けて使用する際に

使われる「々」という文字。

 

実は漢字ではなく、

ただの「記号」なんです。

 

実際に、

人名用漢字、常用漢字表の

一覧にもありません。

 

単体での読みはなく熟語に使われ、

前の漢字の読みを繰り返すことで

初めて読むことができます。

 

また、

二つの漢字が続くことで、

複数のもの、連続したものを

表す漢字として上記以外に

「久々、日々、木々、時々、次々」

食べ物だと

坦々麺などにも使われています。

「脈々」の意味は?

脈々(みゃくみゃく)の

意味は「絶えず長々と続いている」

という言葉です。

一般に、大規模ではないが

堅実に、途切れることなく

続いているものに用います。

 

具体的には

伝統や文化などを表すのに

よく使われる言葉です。

例)脈々と受け継がれる伝統

 

では、

この意味になった由来を見てみましょう。

 

「脈」という漢字を半分に分けると、

左部分が

体を意味する「月(にくづき)」

右部分が

川の流れを意味する形を描いた象形文字

からできています。

 

ですから,

脈という漢字自体には

体内の水が流れる様、

すなわち「血液の流れる道筋」

という意味があります。

よく「脈を計る」という言い方をしますよね。

 

そこからなぜ

「脈々=絶えず長々と続いている」

という意味になったんでしょう?

 

実はこの「脈々」という言葉の

語源、成り立ちについては

明確な答えはありません。

 

説としては、

①「脈」の「血液の流れる道筋」は

生きている限りずっと続くことから

②「脈」の別の意味に

「筋をなして連なり続くもの」

という意味があることから

「絶えず長々と続く」という

意味になったのではと言われています。

「脈々」の類語は?

◇連綿

「細く伸びる綿のように

細くも長々と続く様」を意味します。

 

書道で草書・行書や

仮名の字が切れないで

連続して書かれる書法を指すこともあり、

その書体を「連綿体」と言います。

 

◇綿々

「脈々」「連綿」と同じく、

途絶えることなく続く様を意味します。

 

綿々を用いた四字熟語として

「縷々綿々(るるめんめん)」があり、

話が長くて、くどくどしい様を意味します。

 

◇連々

上記の言葉と概ね

同じような意味で使われます。

 

◇延々

非常に長く続くという意味ですが、

「脈々」とは違いマイナスの意味で

使われることが多いです。

 

◇恋々

客観的に見て辞めるべき立場にありながら、

未練がましくその役職にとどまる様子を

表す言葉として使われます。

 

◇根付いている

漢字以外の言葉として

「脈々」と同様の意味で使わます。

「脈々」の英語は?

脈々を英語にすると

①continuous

②unbroken

③ceaseless

という様に訳されます。

 

いかがだったでしょうか。

 

他にも身近な言葉の意味を考えてみると

新たな発見があるかもしれませんね。

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この記事の監修者

ことのは先生
ことのは先生公立高校国語教師・漢字検定準1級
現役の国語教師です。形式的なWeb辞書ではなく「分かりやすい!面白い!」と思ってもらえる記事を心がけています。時折頂く皆さんからのコメント、ありがとうございます。とても励みになっています。