モミジ

この記事は約 2 分で読めます。

今回は秋の風物ともなっている

「モミジ」の漢字についてです。

 

しかし、漢字に合わせて今ひとつ理解し辛い

次の3つのキーワードがあります。

ことのは先生
ことのは先生
それは
「モミジ」
「カエデ」
「コウヨウ」
の3つです。

そこで今回は、これらを整理整頓して

正確な日本語漢字(国字)と言う目線から

解説していきたいと思います。

「モミジ・カエデ・コウヨウ」の漢字、意味の違いは?

漢字

先ほどの3つのキーワードを漢字にすると

「モミジ:紅葉」

「カエデ:楓」

「コウヨウ:紅葉」

となります。

※「楓」をモミジと読む場合もあります

 

まず、モミジは主に

「落葉広葉樹に属するカエデ科の樹木」

になります。

 

次に、カエデとモミジの違いとして

どちらも植物学の分類はカエデ科カエデ属ですが、

「葉の形状で切れ込みの数や深さ」

などで分けられています。

 

例えば、その品種による葉の切れ込みの違いで

浅いカエデ「~カエデ」

深いカエデ「~モミジ」

と言う名称がついています。

 

なお、カエデもモミジも英語では

“maple”で同一視されています。

 

最後に、「コウヨウ」という漢字は、

「葉が赤色や黄色に色づく現象」

を指し示しています。

 

また、「紅葉(もみじ)、楓(かえで)」で

このコウヨウと言う変化を表す使い方もあります。

 

どういうことかと言うと、

「楓(カエデ)の葉が

紅葉(コウヨウ)することにより、

紅葉(モミジ)になる」

ということです。

 

では、最後に「モミジ」の漢字だけに

注目してみましょう。

「モミジ」の漢字は5つ!?

漢字

まず最初に紹介した「紅葉」を加えると

①「紅葉」

②「緋葉」

③「黄葉」

④「錦葉」

⑤「椛」

などの漢字があります。

 

いずれも葉の色合いを示した漢字との

組み合わせになっています。

 

ただ、「椛」という漢字だけ少し違いますよね?

 

この漢字は「国字」と言い、

中国から来た漢字を参考に

わが国独自に考案された漢字や

その組み合わせで作られています。

 

さらにこの漢字は木に花、

花の右下は「ヒ」という文字がありますが、

「ヒ」ではなく「匕」

となっているケースも多いです。

 

では、どちらが正しいのかと言うと、

どちらも正しく

「匕」の書き方の方が古い書き方なだけです。

 

「化」と書く場合に旧字体では

「匕」と突き抜ける書き方で、

現代では突き抜けなくても良いということです。

 

どうでしたか?

日本では秋のシーズンに

赤や黄色に色づく葉を観賞する習慣があり、

「全山燃えるような紅葉(こうよう)」

という有名な形容もあるほどです。

 

今回のモミジと言う漢字から

「秋には紅葉(もじみ)が見られる」

「紅葉(こうよう)する秋」

「カエデが紅葉(こうよう)する」

と言った違いを理解でき、

「為になったな」と思ってもらえれば嬉しいです。

他の記事も見る

この記事の監修者

ことのは先生
ことのは先生公立高校国語教師・漢字検定準1級
現役の国語教師です。形式的なWeb辞書ではなく「分かりやすい!面白い!」と思ってもらえる記事を心がけています。時折頂く皆さんからのコメント、ありがとうございます。とても励みになっています。